最近 巷で話題になっている ナチュール・ワインとは?   
調べてみました 結果は、読んでから よく飲んで決めて下さい。
                    ボルドー 2024/0420
 
問い・ビオワインって、なに?
有機栽培ワイン、有機ワイン、オーガニックワイン
ビオワインなどと、さまざまに呼ばれているいるが、実は、「有機裁倍の認証機関に
よって認定された有機栽培ブドウ」を使って造られたワインのこと。

 認証の基準は、細かいところまでは多少の差異もあるようだが、
基本は「最低3年間」「無農薬」「無化学肥料」「無除草剤」を貫くと言う3点にある
なお、「無農薬」とはいうものの、ほとんどの機関がボルドー液(硫酸塩と生石灰の
混合液)と硫黄については、例外として 使用を認めている。
 
認証機関と、そのマークは、別欄に載せますので参照のこと。ただし、これらの機関が
認証するのは、あくまでも「農作物」としてのブドウであり、そのブドウを加工した「ワイン」では無い。
そのため すべてのワインボトルに認証マークが貼られているわけでは無く、単に有機肥料を使って
いるだけだったり、減農薬程度に過ぎないワインに勝手に「ビオ」の表示をしているワインとの
区別が極めてつきにくい状況を生んでいる。

問い・ビオワインはおいしいの?
 ビオだからおいしいということはない。
ただし、化学肥料を使ったワインがあまり美味しくないという事実はある。

 ブドウの樹は時には10メートルを超える深さまで根を伸ばし、
地中のさまざまな地層から さまざまな大地の香りを吸い上げてくる。 偉大な畑とは
(日照や水分などの条件とは別に)地下深くにそういう多様で恵まれた土壌を
隠し持っている土地だと考えられている。 ところが、化学肥料を使うと、ブドウは、
手っ取り早く栄養を取るために、根を地表に伸ばしてしまう。
当然、大地からの恵みは失われ、特級の畑でつくったワインも、平凡な畑でつくった
ワインも、区別がない味になってしまうと言うわけだ。

従って、今では多くの栽培家が化学肥料を止め 有機肥料に切り替えている
(無農薬まで踏み込む勇気のある栽培家は、まだ少ない) 

ただし、有機栽培にしたところで 元々の畑が二流なら、一流の酒は生まれないし、 
醸造家がヘボなら、やはりいい酒は生まれない。 
「有機」イコール「おいしいワイン」には成らないゆえんである。

問い・ビオワインは体にいいの?
 農薬を使っていない分だけは、体にいいかもしれない。
ただし、美味しいワインというものは、たいてい飲み過ぎると決まっている。
 飲み過ぎが体に悪いのは、有機ワインだろうがなんだろうが、同じである。

問い・ビオワインは無添加ワイン?
 日本人がよく誤解しているのは、ビオワインと亜硫酸の関係である
意外に思うかもしれないけれど、世界中のほとんどの国が、ビオワインへの亜硫酸の
添加を認めています。

 例外はアメリカである アメリカという国は信じられないくらい いろいろな物に
亜硫酸を使う サラダをシャキシャキさせるためだと言って亜硫酸を使い、フライドポテトを
白くしたいと言っては亜硫酸をつかう、そのため亜硫酸アレルギーの人達が社会問題に成るほど
沢山いる。そういう人達にとって、亜硫酸無添加ワインは切実なようぼうなのです。

 そういうわけで、アメリカで「オーガニックワイン」と表示するためには、亜硫酸を
添加しては成らないことに成っています、 ただし酸化防止剤である亜硫酸を添加しなければ
そのワインは必然的に酸化劣化しやすくなる 美味しいワインは出来にくいし、熟成の
世界も望めない。 従って有機栽培はしたいもの「オーガニックワイン」にまでは
こだわりたくないという醸造元が多く、それらのワインは「オーガニカリー・グロウン
ダレイブス」つまり「有機栽培ブドウからのワイン」とラベルに表記されている

 一方、日本の「無添加ワイン」の定義には有機栽培は入っていない「無添加」とは
「亜硫酸等を添加していない」と言うだけの意味なので、畑では盛大に農薬や化学肥料を
使ってもいいことになる、 
その点、「有機無添加」と表示されているワインなら安心ですね。

問い・ 減農薬・転換期間中ってなに?
 「減農薬」という言葉には、厳密な定義が無い 。一般の農薬カレンダーよりも
多少なりとも使用量を減らせば「減農薬」に成ってしまうわけで、実際には
どの程度減らしたかは、誰にもわからない。

だだし、なかには真面目に有機栽培に取り組んでいるのだけれど、何年かな一度、多少なりとも
農薬を使わない限り全滅してしまうひどい病気や害虫がやってきて、やむなく使う農家もある。
そういう農家の「減農薬・転換期間中」は信用できる、どのワインがそうなのかを知る為には
こまめに、情報を集める 以外にない。

問い・ビオディナミってなに?
 有機農法には数々の農法があるが、日本のワインファンに間で特に人気がたかいのは、
「デメーテル」という機関が認証している「ビオディナミ」(フランス語・英語では
バイオ・ダイナコクス)という農法がある。この農法は、もともとオーストリーの
哲学者であり総合芸術家であり、同時に神秘主義者でもあったルドルフ・シュタイナーが
提案した一種魔法的な有機農法で、有機栽培の中でも、おそらくは最も厳密なものの一つである。
 単に無農薬、無化学肥料、無除草剤と言うだけで無く、月や惑星の運行に合わせて
農作業をしたり、牝牛の角に牛糞詰めて、一冬の間土の中に埋めて、魔法的な肥料を造ったり
するので、その方面に疎い人は拒否反応を起こしがちなのだが、もっともこの考え方は
「大自然の陰の気と陽の気の調和を図りつつ、伝統的な暦によって農作業をする」と
言い換えれば、東洋人にとってなんとなく身近なものに感じられるに違いない。

 フランス・ロワール地方のニコラ・ジョリー氏などが先駆者として有名だが 
その後ブルゴーニュの ルロワや ルフレーブ・ コント、ラ、フォン・ 
ボルドーのCHペトリュース等が この農法を採用するに至って、世界的な注目を集めている
 
単にビオディナミなのでなく、と言うのでは無くて 実際においしいワインを話の種に飲んでみてほしいです

                                   2024/04/20