新型インフルエンザ対策「N95マスク」試着してみました

N95マスク「N95マスクは息苦しすぎて日常生活での予防には不向き」という情報があちこちにある。高価なN95マスクではなく、サージカルマスク備蓄が国や自治体でも推奨されている。実際どんなもんだろう?

気になったので試着してみた。
その結果をブログにまとめたので、興味ある方は見てみてほしい。


●追記(2009.5.17):
コメント欄にいろいろな方からご意見・追加情報・アドバイスなどいただきました。非常に参考になる情報いろいろあり、「そもそもN95マスクは必要なのか」という点についても詳しく書かれていますので、ぜひ目を通していただけたらと思います。(うさきちさん、前田さん、詳細情報ありがとうございます)

N95マスクを4種類、試着してみてわかったことは、実際、普通のマスクより結構気になる。

  • 顔に密着させるので食い込みが気になる
  • 長時間着用してるとなんか息苦しい感じ
  • 隙間ができないように着用するのはコツがいる

N95マスク

マスクによって大きく異なるのは、やはりこのノーズワイヤー部分だ。
ここ調整しやすいものとそうでないものの差は結構大きい気がする。

あと、食い込んで痛いなあというのも、鼻から頬にかけてだ。

N95マスク

新型インフルエンザは空気感染ではないので(飛沫感染)、「ちょっとでも隙間があったらやばい」というものでもないが、やはり正しい着用は必要。

で、正しく着用すると確かになんか酸欠っぽい感じになる。
顔とマスクの間に空間が作られているため、さほど息苦しさは感じないものの、しばらくすると、何か違和感を感じ始める。もしかしたらこれが酸素不足の状況なのかもしれない。

鼻の圧迫などが気になって、ちょこちょこいじってしまったりもする。
既にマスクを備蓄している人は多いと思うが、家族で「予行練習」として、1日マスクで生活するなどしてみてもいいだろう。

マスク

結論としては、やはり日常生活での予防は「サージカルマスク」で、頻繁に交換して利用できるようにするためにも少し多めに買っておく。

その上で、もし流行ピークの時にどうしても人混みにでていかないといけない(通院など)とか、あるいは家族内で感染者がでてしまったといった場合用に、一応N95マスクも買っておくといった感じがいいのかなあと思った。あ、もちろん素人考えだけど。

N95マスク

あとカップタイプのN95マスクも試着してみたんだけど、こっちは今一つ。
鼻とかの調整がうまくできなかったり、頬が食いこんだり。

普通のプリーツタイプのもののほうが、しっかり顔にフィットして使い心地もいい感じ。
今楽天で一番人気なのは、3Mの折りたたみ式だが、これなんかもよさそげ。

ってことで、N95マスク試着レポートに興味ある方は、
こちらのブログをぜひご覧ください。

●新型インフルエンザ対策マスク試着室

N95マスク

コメント

マスクには使用可能時間があります。

私が使っているサージカルマスクは4時間って書いてあります。長く使っていると湿って通気性が悪くなり、
マスク周囲から漏れてきてしまうからです。

したがって、必要な時にのみ装着することをオススメします。たとえば、人ごみ、映画館、病院の待合室、
飛行機、満員電車など、密閉空間に咳をする人がいる可能性がある場所で使います。
よく、道を歩いている時にマスクをつけている人がいますが、2m以上はなれると飛まつ感染はしませんし、
ましてや屋外で風がある場所では、ほとんど危険はありません。
必要な場所で必要な時にだけ使い、使用可能時間を守りましょう。
使用時間を知らずに使い続けていると、マスク周囲からの漏れがひどくなり、
マスクを使用している効果が期待できなくなっていきます。

N95マスクも同様で、商品によって違いますが、十数時間程度が使用制限時間といわれていますから、
一日で使い捨てと考えてください。家族の看護のときに使用時間以上に使い続けると、
N95マスクをしていても感染の危険が高まります。また、感染した家族がひどい咳をしている時は、
たとえN95マスクをしていても危険ですから、感染制御の基本、
換気を心がけましょう。
窓をあけて換気するか、換気扇がある部屋で看護することが大切です。

屋外をマスクして歩いている人を見ると、ああ、勿体ないなあ、
本当に必要な時に備蓄しておけばよいのに・・・と思う今日この頃です。
    ご参考まで。    投稿者: うさきち (2009/05/13 0:18:4



うさきちさん、
情報たくさんありがとうございます。参考になります。
N95マスクは、前のSARS騒動の時になんとなく買ったのが最初なのですが(まったく知識とかないままで)、
ご指摘のように、現実的に考えて「新型インフルエンザが発生した時に、予防のために日常生活で使う」
マスクじゃないなと思うようになりました(装着したら息苦しかったです、普通に)。
推奨されてるように、基本的に備蓄しておくのは、不織布マスクだなと。

ただ家族内に感染者がでて重症化して、病院での治療もキャパ超えてできなくなったら・・・とか考えると、
やっぱり不安で買っておきたくなる気持ちもあります。
買占めで本当に必要なところに行き渡らなくなるのは問題なので、
個人のエゴ封印が重要だと理解しつつ。
          投稿者: わだ (2009/05/15 0:51:15



なぜか、こういった話をネット上で見ることがないので、もう少しお話しさせてください。但し、
私は感染制御の専門家ではないので、ご参考までということで・・・。

今回は弱毒性のウィルスですから深刻になる必要はないと思いますが、
強毒性の場合には、家庭で行う家族の看護は重要です。
家族内感染を起こさないように注意が必要ですし、
重症化させないための医療知識は必要になります。

N95マスクというのは、その名の通り、危険な粒子の95%をフィルターでろ過するという意味です。
つまり、5%は危険な粒子を吸い込む可能性があります。

したがって、N95マスクを医療機関で使う場合には、換気装置のある部屋で使います。
強い咳をする重症患者さんの看護を密閉された換気されていない部屋で行うと、上記の理由で、
たとえN95マスクを付けていても感染してしまう可能性は高いのです。N95マスクを使う以前に、
患者さんがいる部屋を換気することが重要です。

適当なマスクを適量備蓄すると同時に、換気できる部屋を家庭に確保しておくことをお勧めします。
家庭では、台所と風呂場くらいにしか換気扇はないでしょうから、寝室に換気扇を取り付けるとか、
空気清浄機を買い揃えておくのが良いのではないでしょうか。夏や冬でなければ、
窓を開けて換気するだけでも結構だと思います。

サージカルマスクの中には90%近く危険粒子を取り除くものもありますし、
確か、ウィルス対応型マスクには、99%ウィルス防御すると宣伝しているマスクもあると思います。
こちらの方がN95マスクより高性能なのかもしれません。

ということで、換気が十分なら、N95マスクは必要ありません。

N95マスクを既に買われているようでしたら、使用方法を習熟し、必要な時に使ってください。
テレビで、子供にブカブカの状態でN95マスクを付けさせている様子を見たりすると、
モッタイナイ・・・と思ってしまいます。
         投稿者: うさきち (2009/05/15 21:48:12)



はじめまして、私はインフルエンザ防護用品関連の業務をしています。たまたま、
このブログを読みました。
一部に誤解があるようなので、私の知っている範囲の知識を書き込みさせて頂きます。

N95とはフィルターの性能のことを指しています。
0.075ミクロン〜0.275ミクロンの微粒子を95%以上捕集するということです。
(テスト用の粒子といえど、0.075ミクロンだけで揃える事など不可能なので、ばらつきがあります。)
0.075ミクロンの粒子も95%以上捕集するのです。ウィルスの大きさは単体で0.1ミクロン程度、
通常0.3ミクロン程度の塊になっているそうです。

つまり、ほとんどウィルスはフィルターに捕集されると言っても良いくらいです。
ただし、N95はマスクの内部にウィルスが入らないと言うことを保証してはいません。
マスクには漏れの問題があるからです。問題はマスクの「漏れ」なのです。
皆さんが「息苦しい」、「息がしやすい」と感じられいるのはほとんど、
「漏れが少ないから、息苦しい」、「漏れた大きいから、息がしやすい」ということだと思って間違いありません。

また、サージカルマスクが息がしやすいのは当たり前です。「漏れ」が大きいからです。
サージカルマスクは呼気に含まれる飛沫を外に出さないためのマスクです。
外から入ってくるものを防ぐためのものではありません。だから、「漏れまくり」なのです。なぜなら、
目的が違うからです。従って、サージカルマスクが「漏れまくっても」粗悪品ではありません。

N95は本来アスベスト除去工事なので使われるマスクです。アスベストが肺に入ったら、「死」、
「著しい健康被害」が起きます。それを防ぐためのマスクです。
空気が入りづらい(危険物も入りづらい)のだから、息苦しいのは当たり前です。
当然、装着方法の指導を受け、訓練し、正しい装着方法を身につけなければ意味がありません。

他の方にコメントにも出てきますが、短時間が限度ですが、排気弁付きのものであれば、
慣れれば数時間付けていられます。(アスベスト工事は2〜3時間毎に休憩するが、
その間はマスクを着けっぱなしで作業しているのです。)
繰り返しますが、フィルターの性能は確かに重要です。
しかし、問題の本質は「漏れ」です。

正直の申し上げて、皆さんがテストされたN95マスクは「漏れ」に問題のあるものが多いと感じています。
(勿論、×Mのマスクは世界的に信頼されているもので、かなりリスクを低下させます。)
価格の高い、安いなどでこの問題を語る事はナンセンスです。メーカーはどこか?です。
世界的に実績のあるメーカーは数社です。(日本なら×松、×研でしょう、世界なら・・・)
ただし、本当にリスクをゼロにしたければ、サリン事件の時に警察や消防、自衛隊が使っている
「防護服一式」を使わない限り不可能です。

病院が買うから、私たちが買うと・・・、ご心配無用です。そもそも購入ルートが違います。
調達計画を私たち専門メーカーと相談して決めます。
問題は病院、企業の中には事態の重要さを理解せず、
必要な量を備蓄しないことなのです。
今回のような問題が起きるとあわてて、調達しようとしますが、ほとんど手に入りません。
なぜなら、メーカーが優先的に供給する先(社会機能を維持するために必要な会社・機関)は
もう決まっているからです。
今回のインフルエンザで私たちは学習して、賢くなることです。

文中失礼な表現がありましたら、お許し下さい。
決して誹謗中傷するものではなく、皆様の健康を心配するあまり、
私の文書力の無さが出てしまったものであります。
また、どのメーカーが良いか?なども申し上げることができませんので、お許し下さい。
     投稿者: 前田 (2009/05/17 17:01:22
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